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大手町・丸の内周辺の建設・内装会社がM&A前に整える受注残・人材・代表者保証

2026 7/07
コラム
2026年7月7日

大手町、丸の内、東京駅周辺では、オフィス移転、原状回復、内装変更、設備更新、入居工事、商業施設の改装、ビル管理会社からの小口修繕など、建設・内装・設備工事会社が支えている仕事が数多くあります。表から見えるのは完成したオフィスや店舗ですが、実際には、管理会社、元請、設計事務所、不動産会社、テナント企業、協力会社、職人、金融機関との関係が重なって事業が成り立っています。大手町・丸の内の建設関連会社がM&Aを検討するときは、単純な売上規模だけでなく、受注残、現場の進捗、協力会社との信頼、現場責任者の定着、代表者保証、工事瑕疵への対応、秘密保持の進め方まで見られます。

この記事では、丸の内・大手町周辺で建設、内装、設備、原状回復、オフィス改修を行う会社が、会社売却や事業承継を考える前に整理しておきたい論点をまとめます。対象は、数名から数十名規模で代表者が営業、見積、現場確認、金融機関対応まで担っている会社です。法務、税務、会計、建設業許可、社会保険、労務、契約不適合責任などは個別事情により判断が変わるため、最終判断では弁護士、税理士、公認会計士、社会保険労務士、行政書士などの専門家確認が必要です。

目次

大手町・丸の内周辺の建設・内装会社がM&Aで見られる理由

大手町・丸の内周辺の建設・内装会社は、地域性そのものが強みになる場合があります。理由は、この地域の案件が単発の工事だけで完結しにくいからです。オフィスビル、商業施設、ホテル、金融機関、法律事務所、会計事務所、外資系企業、スタートアップ、管理会社が密集し、移転、レイアウト変更、セキュリティ更新、省エネ対応、原状回復、設備更新が継続的に発生します。既に入館ルールや管理会社の確認手順を理解している会社は、初回から現場に入りやすく、買い手候補から見ても引き継ぐ価値が見えやすくなります。

一方で、この地域の案件は信用が重視されます。発注者は、工事価格だけでなく、夜間工事への対応、騒音や搬入出の管理、ビル側との調整、情報管理、職人のマナー、緊急時の連絡体制を見ています。代表者個人の顔で受注している会社では、その信用を会社として承継できるかがM&Aの中心論点になります。買い手候補は、代表者が退いた後も案件が継続するか、現場責任者や営業担当が残るか、協力会社が引き続き対応してくれるかを確認します。

大手町・丸の内という地域名は検索上の見え方だけでなく、実際の商流にも影響します。東京駅周辺の法人需要、神田・日本橋方面の中小企業需要、有楽町・銀座方面の店舗需要、霞が関・日比谷方面の士業や官公庁関連需要と接続しているため、商圏の説明を丁寧にできる会社ほど、事業の再現性を伝えやすくなります。

受注残と現場台帳は最初に整理する

建設・内装会社のM&Aで最初に見られるのは、過去の売上だけではありません。現在進行中の現場、これから着工する案件、見積提出中の案件、内示に近い案件、保留になっている案件を分けた受注残の整理が重要です。売上計上の時期、粗利率、外注費、材料費、追加変更の可能性、検収時期、入金予定、未請求額を一覧にしておくと、買い手候補は将来の資金繰りと人員配置を判断しやすくなります。

現場台帳は、単なる管理資料ではなく、会社の実務力を示す資料です。現場名、発注者、元請、建物所在地、工事内容、契約金額、予算、実行原価、担当者、協力会社、工程、完了予定、追加変更の有無、瑕疵対応履歴、写真管理の有無を整理しておくと、デューデリジェンスで説明がしやすくなります。紙や個人の表計算で管理している場合でも、一覧化の精度を上げるだけで見え方は変わります。

注意すべきなのは、受注残の金額だけを大きく見せようとしないことです。未確定の見積、発注書未受領の案件、金額未確定の追加工事、赤字になりそうな案件を一緒にしてしまうと、後から信頼を損ないます。大手町・丸の内周辺の法人案件では、発注者や管理会社との関係を守ることが事業価値の一部です。M&Aの準備段階では、確定案件、見込み案件、相談段階を分けて、無理のない説明にすることが重要です。

粗利率と外注費の見方を説明できる状態にする

建設・内装会社では、売上が伸びていても粗利率が低い、特定の現場だけ利益が残らない、外注費が予定より膨らむ、といったことがあります。買い手候補は、決算書の売上総利益だけでなく、現場別の利益、担当者別の利益、工種別の利益、協力会社別の傾向を確認します。特にオフィス内装や原状回復では、短納期、夜間対応、追加変更、資材価格の変動、職人手配の難しさが利益に影響します。

譲渡企業様側で準備しておきたいのは、利益率が高い案件と低い案件の理由です。たとえば、既存顧客からの紹介案件は見積競争が弱く利益が残りやすい、管理会社経由の定期案件は単価は高くないが安定している、急ぎのスポット案件は粗利が高いが人員負荷も高い、公共性のある案件は書類対応が重い、といった説明です。数字の背景を言語化できると、買い手候補は改善余地や承継後の運営方針を考えやすくなります。

逆に、代表者だけが原価感覚を持ち、担当者ごとの実行予算が残っていない会社では、承継後の再現性が見えにくくなります。完璧な管理システムが必要という意味ではありません。最低限、主要案件について見積、実行予算、発注先、請求、入金、追加変更の履歴を追えるようにしておくことが重要です。

現場責任者と職人・協力会社の承継が価値を左右する

建設・内装会社の価値は、人に強く依存します。代表者の営業力だけでなく、現場責任者の段取り、職長との関係、協力会社の機動力、急なトラブル時の対応、発注者への説明力が積み重なって信用になります。M&Aでは、従業員が残るか、現場責任者が承継後も同じ役割を担えるか、協力会社が条件変更なく継続してくれるかが大きく見られます。

譲渡準備では、従業員ごとの役割、資格、経験年数、担当顧客、担当現場、給与、賞与、残業、休日出勤、退職リスクを整理しておきます。建設業では、施工管理技士、建築士、電気工事士、管工事関連資格、安全衛生責任者、職長教育などの資格や教育履歴も重要です。建設業許可の専任技術者や経営業務管理責任者に関わる人材がいる場合は、その人が退職すると許可や受注に影響する可能性があるため、専門家確認が必要です。

協力会社については、単に一覧を出すだけでは不十分です。どの工種を任せているか、どの地域に強いか、支払条件、年間発注額、急ぎ対応の可否、現場マナー、事故歴、代表者との関係の強さを整理しておくと、買い手候補が承継後の運営をイメージしやすくなります。協力会社にM&Aの話を早く伝えすぎると不安を招くため、秘密保持を前提に、どの段階で誰に説明するかを設計する必要があります。

顧客基盤は名称よりも関係の深さを示す

大手町・丸の内周辺の建設・内装会社では、顧客名そのものが機密性を持つ場合があります。金融機関、上場企業、外資系企業、法律事務所、会計事務所、不動産会社、ビル管理会社、商業施設運営会社など、名前を出すだけで取引関係が推測されることもあります。そのため、初期段階では顧客名を伏せたノンネーム資料で、業種、地域、取引年数、年間売上、案件種別、継続性を示すことが現実的です。

買い手候補が知りたいのは、顧客数の多さだけではありません。主要顧客が毎年発注してくれるのか、担当者が固定されているのか、ビル管理会社との関係が続いているのか、紹介が発生しているのか、クレーム対応が適切に行われているのか、競合に切り替わりにくい理由があるのかを見ます。過去3年程度の顧客別売上、案件数、粗利、紹介経路、解約や失注の理由を整理すると、事業の安定性を説明できます。

顧客基盤を見せるときは、守秘義務と契約条項にも注意が必要です。基本契約、個別注文書、秘密保持契約、個人情報の扱い、工事写真や図面の管理、入館証やセキュリティ情報の扱いは、法務確認が必要になることがあります。M&Aの相手候補に情報を出す前に、どこまで開示できるかを整理しておくと、後のトラブルを避けやすくなります。

賃貸借、資材置き場、車両、工具の整理

建設・内装会社では、事務所、倉庫、資材置き場、駐車場、車両、工具、仮設材、測定機器、パソコン、図面管理環境などの承継も実務上重要です。丸の内・大手町の会社であっても、資材置き場は江東区、墨田区、足立区、板橋区、川口方面などにあることがあります。買い手候補は、現場へのアクセス、搬入出のしやすさ、賃貸借契約の名義変更可否、保証金、原状回復義務、車両リース、保険の状況を確認します。

賃貸借契約は、会社譲渡であっても管理会社や家主の確認が必要になる場合があります。特に倉庫や資材置き場では、用途、騒音、駐車、搬入時間、危険物の有無、廃材保管、近隣対応が問題になることがあります。M&Aの検討段階では、契約書、更新時期、保証人、敷金・保証金、転貸禁止、名義変更条項を確認しておくことが重要です。

工具や車両は、帳簿上の価値よりも実際に使えるかどうかが見られます。古い工具でも現場で必要なものは価値がありますが、修理が必要な車両、名義不明の備品、個人所有と会社所有が混ざっている資産は、引き継ぎ時に混乱します。代表者個人が所有して会社が使っている車両や工具がある場合は、譲渡対象に含めるのか、別途売買するのか、継続使用契約にするのかを早めに整理します。

金融機関、借入、代表者保証の論点

建設・内装会社では、材料費、外注費、労務費が先行し、入金が後になることがあります。特に大型案件や複数現場が重なる時期には、運転資金が必要です。そのため、買い手候補は借入残高、返済予定、短期借入、手形や電子記録債権、保証協会付き融資、代表者保証、担保、リース債務、未払外注費を確認します。数字上は黒字でも、資金繰りの山谷が大きい会社では説明が必要です。

代表者保証は、譲渡企業様にとって重要な関心事です。会社を譲渡しても、金融機関との交渉が終わらなければ、保証が残る可能性があります。M&Aの進め方によっては、買い手候補の信用力、金融機関の判断、保証協会の扱い、借換え、返済、担保解除の条件が関係します。保証解除は個別判断であり、必ず解除できるものではありません。早い段階で借入一覧と保証状況を整理し、金融機関に相談するタイミングを慎重に設計することが必要です。

金融機関との関係は、単に負債の問題ではなく、信用の承継にも関わります。地域金融機関や取引銀行が、会社の過去の現場、入金サイト、外注支払、代表者の姿勢を理解している場合、譲渡後の運転資金相談にも影響します。買い手候補に対しては、資金繰り表、借入一覧、返済予定、主要取引先の入金条件、外注先への支払条件を出せる状態にしておくと、実務的な検討が進みやすくなります。

建設業許可、資格、保険、安全管理を確認する

建設・内装会社では、許認可や資格が事業継続に直結します。建設業許可の種類、一般建設業か特定建設業か、更新時期、専任技術者、経営業務管理責任者、主任技術者、監理技術者、社会保険加入、労災上乗せ保険、工事保険、賠償責任保険、安全書類の整備状況を確認します。内装、電気、管、消防、解体、建具、塗装、防水など、工種によって必要な許可や届出が異なるため、個別確認が必要です。

M&Aでは、許可がそのまま使えると誤解されることがありますが、譲渡方式や会社の状態、人員体制によって扱いは変わります。株式譲渡、事業譲渡、合併、会社分割では、許可や契約の承継の見え方が異なる場合があります。建設業許可や入札資格、元請との登録、ビル管理会社の協力会社登録、保険契約の継続可否は、行政書士、弁護士、保険代理店、発注者との確認が必要です。

安全管理も重要です。重大事故の有無、労災申請、ヒヤリハット、是正指示、工事写真、作業員名簿、安全衛生教育、現場入場時の書類管理が整理されている会社は、承継後のリスクが見えやすくなります。事故歴を隠すのではなく、発生原因、対応、再発防止策を説明できる状態にしておくことが信頼につながります。

秘密保持と情報開示の順序を決める

建設・内装会社のM&Aでは、情報漏えいが現場に影響しやすいです。従業員に早く伝わりすぎると退職不安が出ます。協力会社に先に伝わると発注条件を見直されることがあります。顧客に伝わると、今後の発注を控えられる可能性があります。特に大手町・丸の内の法人顧客は、情報管理に敏感な会社が多く、開示順序を誤ると信用を損ないます。

初期段階では、会社名、代表者名、主要顧客名、具体的な現場名を伏せたノンネーム資料で検討を始めます。その後、関心のある買い手候補に秘密保持契約を結んでもらい、段階的に情報を開示します。最初から詳細な顧客名や契約書を出すのではなく、地域、工種、売上規模、粗利、従業員数、資格、受注残、強み、希望条件を整理した資料で、相手候補の適性を見極めることが現実的です。

情報開示では、誰に何を見せたかを記録することも大切です。開示資料の版、開示日、相手方、秘密保持契約の有無、質問内容、追加開示の範囲を残しておくと、後から説明できます。M&Aは相手を探す活動であると同時に、会社の信用情報を管理する活動でもあります。

買い手候補の種類と探索の順序

大手町・丸の内周辺の建設・内装会社の買い手候補は一種類ではありません。同業の内装会社、設備会社、建設会社、ビルメンテナンス会社、不動産管理会社、設計事務所、店舗開発会社、オフィス移転支援会社、建材商社、地域を広げたい地方企業、法人顧客を増やしたい周辺業種などが考えられます。どの候補が合うかは、会社の強みによって変わります。

たとえば、オフィス内装に強い会社であれば、設計機能を持つ会社や移転支援会社との相性があります。原状回復や小口修繕に強い会社であれば、ビル管理や不動産管理会社との相性があります。電気、空調、防災、通信など設備工事に強い会社であれば、総合的な保守サービスを広げたい会社が候補になります。法人顧客との関係が強い会社であれば、顧客基盤を評価する買い手候補が出やすくなります。

探索の順序は慎重に決める必要があります。近い同業者は事業理解が早い一方で、情報管理への警戒が必要です。取引先や協力会社は相性が良いこともありますが、断られた後の関係に配慮が必要です。遠い業種の買い手候補は情報漏えいのリスクは相対的に低い場合がありますが、現場理解やPMIの難しさがあります。候補先ごとのメリットとリスクを比べ、開示範囲を段階的に設定します。

価格交渉では正常収益と一時要因を分ける

建設・内装会社の譲渡価格を検討するとき、直近年度の利益だけで判断すると実態を誤ることがあります。大型案件の完了で利益が一時的に増えた年、赤字現場で利益が下がった年、代表者報酬や家族役員報酬が実態と異なる年、コロナ後のオフィス需要変動、資材価格上昇、人件費上昇、協力会社単価の変化など、調整が必要な要素があります。

買い手候補は、正常収益を見ようとします。過去3年から5年程度の売上、粗利、営業利益、役員報酬、外注費、広告費、保険料、交際費、車両費、家賃、リース料を確認し、承継後に残る利益を考えます。譲渡企業様側でも、経常的な利益と一時的な利益、改善余地、代表者退任後に減る費用、承継後に必要になる人件費を整理しておくと、価格交渉が現実的になります。

価格は大切ですが、価格だけで進めると後で条件が合わなくなることがあります。従業員の雇用、代表者保証、取引先への説明、現場の引き継ぎ期間、競業避止、退任時期、役員貸付金や借入金、未成工事支出金、瑕疵対応、未払外注費、税務処理など、価格以外の条件が総合的に関係します。法務・税務・会計の判断は必ず専門家と確認してください。

デューデリジェンスで聞かれやすい質問

買い手候補が本格検討に入ると、デューデリジェンスで細かな質問が出ます。過去の現場別売上、粗利、主要顧客、契約書、見積書、注文書、請求書、入金予定、未回収債権、外注先、支払条件、労務管理、社会保険、安全管理、許可、保険、訴訟やクレーム、税務調査、役員貸付金、代表者との取引、個人資産との区分などです。

質問を受けてから資料を探し始めると、回答に時間がかかり、相手候補の意向が下がることがあります。事前に資料一覧を作り、出せる資料、確認が必要な資料、開示できない資料を分けておくことが実務上有効です。すべてを完璧にそろえる必要はありませんが、未整理の論点を把握し、説明方針を持っておくことが重要です。

特に建設・内装会社では、未成工事支出金、完成工事未収入金、前受金、未払外注費、保証工事、追加変更の未合意分が論点になりやすいです。会計処理の見え方と現場の実態がずれている場合は、税理士や公認会計士と確認し、買い手候補に誤解が生じないよう説明を整えます。

譲渡後90日のPMIを具体化する

建設・内装会社では、譲渡契約の締結後すぐに現場が止まるわけにはいきません。譲渡後90日程度で、代表者、現場責任者、営業担当、経理担当、協力会社、主要顧客、金融機関がどのように動くかを具体化しておく必要があります。PMIは大企業だけの言葉ではなく、中小の建設・内装会社でも実務上の重要テーマです。

最初に決めるべきことは、代表者がどの期間残るかです。主要顧客への挨拶、協力会社への説明、現場ごとの注意点、見積作成の基準、原価管理の考え方、クレーム対応、金融機関対応を一定期間支援することで、承継の不安を下げられます。ただし、代表者が長く残りすぎると買い手候補側の管理体制が定着しないこともあるため、役割と期限を明確にします。

次に、現場別の引き継ぎ計画を作ります。進行中現場、着工前案件、見積案件、定期対応案件、クレーム対応案件を分け、担当者、顧客説明の時期、協力会社への説明、請求・支払、追加変更、保証対応を整理します。大手町・丸の内の法人案件では、担当者変更の説明が丁寧であるほど、取引継続の可能性が高まります。

譲渡企業様の費用負担を抑えた相談の使い方

丸の内M&A総合センターでは、譲渡企業様から相談料、着手金、中間金、成功報酬をいただかない形で相談を受けられる点を強みとしています。大手他社では最低成功報酬が2,500万円程度に設定されるケースもあり、会社規模や譲渡価格によっては、費用負担が検討の障害になることがあります。費用負担が重いと、相談前に判断を止めてしまい、代表者保証、従業員承継、後継者不在の問題を先送りすることにもつながります。

ただし、費用が0円であることだけでM&Aが成功するわけではありません。重要なのは、譲渡企業様の希望条件、会社の実態、買い手候補の適性、秘密保持、専門家確認を丁寧に進めることです。相談段階では、すぐに譲渡を決める必要はありません。受注残、借入、代表者保証、従業員、協力会社、顧客基盤を整理し、そもそも今動くべきか、数年後に備えるべきかを判断することも有効です。

初回相談では、決算書が完全に整っていなくても、現状の悩みを整理することから始められます。後継者不在、現場責任者の年齢、職人不足、金融機関との関係、受注はあるが人が足りない、代表者保証を外したい、従業員の雇用を守りたい、といった相談は、早い段階ほど選択肢を広げやすくなります。

公開前に作っておきたい資料一覧

M&Aを外部に相談する前に、次の資料を可能な範囲で整理しておくと検討が進みやすくなります。決算書、勘定科目内訳、月次試算表、借入一覧、代表者保証一覧、現場台帳、受注残一覧、見積案件一覧、顧客別売上一覧、協力会社一覧、従業員一覧、資格一覧、賃貸借契約、車両・工具一覧、保険証券、建設業許可、主要契約書、クレーム・事故履歴、税務調査の有無、役員貸付金や役員借入金の状況などです。

資料を集める目的は、会社をきれいに見せることではありません。買い手候補が不安に感じる点を先回りして把握し、説明できる状態にすることです。未整理の論点があること自体は珍しくありません。重要なのは、未整理のまま隠すのではなく、どの論点がどの程度の影響を持つかを整理することです。

資料整理の過程で、会社の改善点が見つかることもあります。たとえば、外注先との契約書が不足している、現場別利益が見えない、古い車両が多い、資格者が一人に集中している、代表者個人との取引が多い、未回収債権の回収方針が曖昧、といった点です。これらはM&Aの前に改善できる可能性があります。

相談前チェックリスト

受注と現場

  • 進行中現場、着工前案件、見積案件を分けているか。
  • 現場別の売上、粗利、外注費、追加変更、入金予定を説明できるか。
  • 赤字になりそうな現場や未合意の追加工事を把握しているか。

人材と協力会社

  • 現場責任者、資格者、経理担当、営業担当の役割を整理しているか。
  • 建設業許可や主要案件に関係する人材の退職リスクを把握しているか。
  • 協力会社ごとの工種、年間発注額、支払条件、継続可能性を整理しているか。

金融機関と代表者保証

  • 借入残高、返済予定、担保、代表者保証を一覧にしているか。
  • 保証解除や借換えについて、金融機関に相談する順序を決めているか。
  • 運転資金の山谷を説明できる資金繰り資料があるか。

秘密保持と開示

  • 顧客名、現場名、従業員情報をどの段階で開示するか決めているか。
  • ノンネーム資料で強みを説明できるか。
  • 開示資料の履歴を残せる体制があるか。

よくある質問

代表者が現場営業を担っている会社でもM&Aの検討はできますか。

検討は可能です。ただし、代表者への依存度が高い場合は、承継後に顧客や協力会社が残るかを丁寧に説明する必要があります。代表者が一定期間残る、現場責任者を前面に出す、主要顧客への挨拶計画を作るなど、引き継ぎ方法を具体化することが重要です。

赤字現場があると相談できませんか。

赤字現場があること自体で相談できないわけではありません。重要なのは、赤字の理由、金額、今後の追加損失の可能性、再発防止策を説明できることです。隠したまま進めると信頼を失うため、早い段階で整理することが必要です。

建設業許可はそのまま引き継げますか。

譲渡方式や会社の人員体制によって扱いが変わります。株式譲渡、事業譲渡、合併、会社分割では確認すべき点が異なるため、行政書士や弁護士などの専門家確認が必要です。専任技術者や経営業務管理責任者に関わる人材の継続も重要です。

協力会社にはいつ説明すべきですか。

初期段階で広く説明するのは避けたほうがよい場合があります。買い手候補が絞られ、秘密保持や基本条件が固まった後に、事業継続に必要な範囲で説明することが一般的です。協力会社ごとの関係性や影響度に応じて順序を決めます。

従業員に知られずに検討できますか。

初期検討は秘密保持のもとで進められます。ただし、最終的には従業員への説明が必要になります。特に現場責任者や資格者が事業継続に関わる場合、説明時期と内容を慎重に設計する必要があります。

代表者保証を外すことはできますか。

金融機関の判断、買い手候補の信用力、借入状況、担保、保証協会の扱いなどによって変わります。必ず解除できるとは限りません。借入一覧と保証状況を整理し、金融機関への相談タイミングを慎重に決めることが重要です。

譲渡企業様の費用は本当に0円ですか。

丸の内M&A総合センターでは、譲渡企業様から相談料、着手金、中間金、成功報酬をいただかない形で相談できます。ただし、個別に依頼する弁護士、税理士、公認会計士、行政書士などの専門家費用が発生する場合は、別途確認が必要です。

今すぐ譲渡する予定がなくても相談できますか。

相談できます。建設・内装会社では、資格者、現場責任者、協力会社、代表者保証、受注残の整理に時間がかかるため、数年後を見据えた準備でも意味があります。今動くべきか、改善してから動くべきかを整理するだけでも判断材料になります。

まとめ

大手町・丸の内周辺の建設・内装会社のM&Aでは、地域の信用、受注残、現場台帳、現場責任者、協力会社、顧客基盤、賃貸借、金融機関、代表者保証、許可、秘密保持、PMIが一体で見られます。決算書の数字だけでは会社の実務力は伝わりません。どの現場が残り、誰が動き、どの協力会社が支え、どの顧客が継続するのかを整理することで、譲渡企業様の強みが伝わりやすくなります。

会社売却や事業承継は、価格だけで決めるものではありません。従業員の雇用、代表者保証、金融機関との関係、顧客への説明、現場の継続、地域の信用を守る視点が必要です。大手町・丸の内・東京駅周辺で建設、内装、設備、原状回復、オフィス改修の会社を営む経営者は、まず現場と人と金融の整理から始めることをおすすめします。

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